沖縄の離島、宮古島。その宮古島が属する「宮古島市」では、独自のSDGsとも言えるプロジェクトがあります。「エコアイランド宮古島」と呼ばれるそのプロジェクトでは、宮古島を守り未来へ残していくためのさまざまなアクションが進められているのです。
そのエコアイランド宮古島のアクションの一環として「理想通貨」というものがあります。今回はこの「理想通貨」にスポットを当ててご紹介いたします。
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<参考>
エコアイランド宮古島公式サイト:https://eco-island.jp/
宮古島市公式サイト:https://www.city.miyakojima.lg.jp/index.html
島の色:https://shimanoiro.site/
宮古島を想う気持ちが形に!「理想通貨」とは?
エコアイランド宮古島のアクションのひとつ、「理想通貨」。宮古島市の理想通貨は、「宮古島に良いことをした人に、ちょっと良いことで返す」といった気持ちの交換ができないかという発想からスタート。目的は「人と人との気持ちをつなぐ」です。
エコアイランド宮古島は、いつまでも住み続けられる島創りを目標としています。この理想通貨もまた同様に、宮古島の自然保護や環境保全、文化の継承などをはじめとした、島の未来を守るためのアクションが込められています。
「理想通貨」を入手するための方法と、通貨の種類を紹介
「宮古島にとって良いこと」をすれば理想通貨が入手でき、理想通貨協力店で使用できるという仕組みになっています。つまり理想通貨を入手するためには、「宮古島にとって良いこと」をする必要があるのです。
この「良いこと」には、エコ活動が挙げられます。宮古島で開催されているエコアイランド関連のフェスや、ビーチの清掃をはじめとしたエコ活動などへの参加で理想通貨が入手できます。
理想通貨には4種類あり、どれも宮古島に深く関連するモチーフが採用されています。どの通貨も職人の細密画が美しく、使用するのがもったいないほど。芸術品としても見応えがあり、理想通貨を使用せずに大切に所持している方もいらっしゃるようです。
- 1M(壱みやーく)……フエダイ科の魚「グルクン」がモチーフ
- 10M(拾みゃーく)……がじゅまるがモチーフ、地元の高校生とともに考えたとのこと
- 20M(弐拾みゃーく)……宮古島の秋空を舞うタカ科の「サシバ」がモチーフ
- 50M(五拾みゃーく)……ユネスコ無形文化遺産に登録されている祭り「パーントゥ」がモチーフ
「理想通貨」の協力店にはどんなお店がある?
2021年12月現在、理想通貨協力店が宮古島市内に38店舗あります。その業種は実にさまざまで、飲食店やおみやげ屋、フォトツアー、リラクゼーション、動物病院など多岐に渡ります。以下はその一例です。
- おみやげ屋 きびのはな……1Mを10円とし、20Mまでの商品プレゼント、もしくは割引
- みやこ下地島空港ターミナル……5M使用で50円引き
- 麻布十番犬猫クリニック 宮古島分院……30Mでノミダニ駆除薬を300円割引など
- 宮古島フォトツアー&ガイド kagisuma……50Mで撮影プラン500円割引など
- 宮古島焼肉 火神(かがみ)……20M:自家製ジェラート、40M:ドリンクサービス
- リラクゼーション&脱毛 宮古島ボディケア……20M使用で「もみほぐし」を「足つぼセット」にアップグレード
※理想通貨の使用には、対象商品や商品金額などの設定があります。協力店で理想通貨を使う場合、各店舗の設定を確認するようにしてください。
宮古島市全体で起こすアクションに今後も注目したい
宮古島市が進める「エコアイランド宮古島」は、他の自治体には見られない広範囲に渡るSDGsへの取り組みと言えます。独自の目標やアクションは、宮古島の未来に繋がるもの。今回ご紹介した理想通貨も同様で、今後も注目し続けていきたいアクションと言えます。
市民にとっては馴染み深い、エコアイランド宮古島や理想通貨。いっぽう観光で訪れる場合は、この理想通貨に触れる機会は少ないかもしれません。観光で訪れた際に、理想通貨がもらえるイベントにタイミング良く参加できるのであれば、積極的に参加してみてはいかがでしょうか。